クエリの種類と使い道

Accessを使い始めたばかりの頃、「クエリ」という機能を見ても、正直何に使えるのか分かりませんでした。
ですが、実際に使いこなしていくうちに、クエリこそがAccessを便利なデータベースツールに変える鍵だと気づきました。
この記事では、私自身の経験を元に、クエリとは何か、なぜ必要なのかを初心者の方にも分かりやすく解説していきます。
実務で活躍するクエリの使い分け
Accessのクエリは、簡単に言えばデータベースに対する質問や指示です。
でも、クエリと一言で言っても、実はその種類はいくつかあり、それぞれ役割が異なります。
ここでは、よく使われる代表的なクエリを4つに分けて、それぞれの特徴と使い道を紹介します。
1.選択クエリ(Select Query)
条件に合ったデータを取り出す
最も基本的なクエリで、テーブルから必要なデータだけを抜き出して表示する機能です。
・顧客リストから「東京都在住」の人だけを抽出
・商品一覧から「在庫が10個以下」の商品だけを表示
2. 更新クエリ(Update Query)
条件に合うデータを「まとめて変更」
更新クエリは、テーブル内のデータを一括で変更したいときに使います。
たとえば、「ある条件を満たすレコードの内容を変更する」ようなケースです。
・営業部の社員の給与を5%アップ
・ステータスが「未処理」の注文を「処理中」に変更
手作業で1件ずつ修正しなくて済むので、非常に効率的です。
3.追加クエリ(Append Query)
他のテーブルからデータを「追加登録」
追加クエリは、他のテーブルにあるデータを、別のテーブルへコピーして追加する時に使います。
・一時テーブルにある新しい顧客データを「顧客テーブル」に追加
・取り込んだExcelデータを本番のデータベースに移す
大量データの取り込みや仕分けにも使える便利な機能です。
4.削除クエリ(Delete Query)
条件に合うデータを「一括削除」
削除クエリは、テーブル内のデータを条件付きでまとめて削除する機能です。
・「1年以上ログインしていないユーザー」を削除
・古い在庫データを整理する
ただし、データが完全に消えてしまうので、使うときは必ずバックアップを取りましょう。
クエリを使うことで、Accessは「便利な業務ツール」に変わる
最初は「難しそう」「なくても大丈夫」と思っていたクエリですが、
実は業務の効率化には欠かせない強力な機能です。
データを抽出・集計したり、大量データを一括で変更・削除したり、
クエリをうまく使えば、「Access=面倒くさい手入力ツール」から卒業できます。
「フォームやテーブルだけで十分だと思っていた」昔の自分に、
「クエリを覚えると世界が変わるよ」と教えてあげたいくらいです。