業務管理システム:S社様

2026/11/05(更新日:2026/11/06) 導入事例

長年利用しているAccessの業務システムは、古いバージョンのまま運用を続けていると、新しいパソコン環境への移行やデータベースの管理方法を見直す必要が生じることがあります。また、システムを継続して利用するためには、データベースの構成やバックアップ方法を整理することも重要です。

今回は、長年利用されていたAccess 2000で構築された業務管理システムについて、データベースの復旧対応からAccess 最新版へのバージョンアップ、ファイル分割、不要機能の整理、バックアップ環境の整備まで行った事例をご紹介します。

お客さま概要

業種 サービス業
対象システム 業務管理システム
主な対応 1. Accessデータベースの復旧対応
2. Access バージョンアップ

Accessデータベースの復旧対応

業務で使用していたMDBファイルが破損し、Access 2000では起動時にエラーが発生しました。別のPCのOffice 365で開いても、テーブルとクエリしか確認できず、通常どおり利用できない状態でした。

別のMDBファイルを利用した復旧

Accessでは、データベース内部の不整合や不要なデータの蓄積などにより、動作が不安定になる場合があります。そのような場合の対処方法として、Accessに標準搭載されている「最適化と修復」機能の実行や、空のデータベースに既存のオブジェクトをインポートし直す方法があります。

今回は、開発者の間でも一般的に用いられている対処方法の一つである、別のMDBファイルへのインポートを採用しました。

主な復旧手順は以下のとおりです。

  1. 1.Office 365で復旧先となる別のMDBファイルを開く
  2. 2.破損したMDBファイルからテーブルをすべて取り込む
  3. 3.取り込んだテーブルを復旧先の既存テーブルに上書きする

 

以上の作業により、Accessデータベースの復旧を完了しました。

Access バージョンアップ

Access 2000からAccess 最新版への移行

長年利用されていたAccess 2000の業務システムを、最新版のAccess環境で継続して利用できるよう、バージョンアップを実施しました。

既存データベースの構成を調査したうえで、以下のオブジェクトを最新版のAccess環境へ移行しました。

  • テーブル(データを保存する領域)
  • クエリ(データの抽出・集計を行う機能)
  • フォーム(データの入力・表示画面)
  • レポート(帳票の作成・印刷機能)
  • VBA(業務処理を実行するプログラム)
  • マクロ(処理を自動実行する機能)

また、VBAの内容や各オブジェクトの動作を確認し、Access 2019の環境に対応するための調整を行いました。

MDB形式からACCDB形式への変更

旧システムでは、Access 2000で使用されるMDB形式のデータベースが利用されていました。

今回のバージョンアップでは、従来のMDB形式からACCDB形式へデータベースのファイル形式を変更しました。

形式の変更にあたり、既存のテーブルやクエリ、フォーム、レポートなども移行対象として対応しました。

データ用ファイルと画面用ファイルの分割

改修前は、データや画面機能が1つのMDBファイルにまとめられていました。今回の改修では、データを保存するファイルと、画面や処理を管理するファイルに分割しました。

ファイル 主な役割
データ用ファイル テーブルなどのデータを保存
画面用ファイル フォーム・レポート・クエリ・VBAなどを管理

画面用ファイルからデータ用ファイルへは、リンクテーブル(別のデータベースにあるテーブルを参照する仕組み)で接続します。

納品時は、データ用ファイルを共有フォルダーに配置し、画面用ファイルを各クライアントPCに配布する構成としました。なお、今回の改修では複数人による同時利用には対応せず、従来どおり1人ずつ操作する運用としています。

不要機能・オブジェクトの整理

長年利用されていたデータベースには、使用されなくなった機能やマクロなどが残っている場合があります。

今回の改修では、既存の機能やオブジェクトを確認し、以下の方針で整理しました。

  • ・不要な機能:既存業務への影響を考慮し、画面上で非表示にする
  • ・不要なマクロ・オブジェクト:明らかに不要なものを削除する

必要な機能を残しながらデータベース内を整理し、移行後も利用しやすい構成にしました。

バックアップ環境の整備

データ用ファイルを保護するため、Windowsの標準機能を利用した自動バックアップの仕組みを整備しました。

項目 対応内容
実行方法 Windowsのタスクスケジューラによる自動実行
保存方法 別のPCにバックアップデータを保存
世代管理 複数世代のバックアップを保持

このように、バックアップの自動取得と世代管理を組み合わせ、データ用ファイルを保護する環境を整えました。

納品作業

改修したAccessシステムを利用できるよう、ファイルの配置や各PCへの配布、接続設定など、納品に向けて必要な作業を実施しました。

主な対応内容は以下のとおりです。

  • ・データ用ファイルの共有フォルダーへの配置
  • ・画面用ファイルのクライアントPCへの配布
  • ・データ用ファイルと画面用ファイルの接続設定
  • ・検索・登録・印刷などの操作確認項目の整理
  • ・操作方法や変更点をまとめた説明資料の作成

改修費用の目安

対応内容 費用の目安
1. Accessデータベースの復旧対応
・破損したMDBからテーブルを取り込み、別のMDBの既存テーブルに上書き
1万円前後
2. Access バージョンアップ
・Access 2000からAccess 最新版への移行
・MDB形式からACCDB形式への変更
・データ用ファイルと画面用ファイルの分割
・不要機能・オブジェクトの整理
・バックアップ環境の整備
・納品作業
50万円前後

※実際の費用は、データベースの構成や移行対象、調査範囲、必要な作業内容によって異なります。

Accessの機能追加・改修をご検討中の方へ

今回の事例では、長年利用されていたAccess 2000の業務システムについて、データベースの復旧対応からAccess 最新版へのバージョンアップ、MDB形式からACCDB形式への変更、データ用・画面用ファイルの分割、不要機能の整理、バックアップ環境の整備まで対応しました。

Accessシステムを長期間利用する場合は、ソフトウェアのバージョンだけでなく、データベースの構成やバックアップ方法、利用環境も含めて管理することが重要です。

弊社では、Accessシステムのバージョンアップやデータベースの分割、機能追加、不具合調査・改修など幅広く対応しております。古いAccessシステムの継続利用や、新しいパソコン環境への移行でお困りの際は、お気軽にお問い合わせください。

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