売上管理システム:H社様

2026/10/26(更新日:2026/10/30) 導入事例

長年利用している業務システムは、パソコンのOSやソフトウェアの更新に伴い、既存の機能や外部ソフトウェアとの連携方法を見直す必要が生じることがあります。

今回は、AccessとExcelを組み合わせて検査データを管理する既存システムについて、Access 最新版への移行、Accessファイルの分割、管理者向け操作の機能化を行った事例をご紹介します。

業種 製造業
対象システム AccessとExcelを連携した検査データ管理システム
主な対応内容 1. Accessのバージョンアップ
Access 最新版への移行、ACCDB形式への変更、Excel連携処理の修正

2. Accessファイルの分割
データ用と画面用に分け、複数端末での運用を考慮した構成に変更

3. 管理者向け操作の機能化
Shiftキーを使って開いていた管理操作を、メニューのボタンから実行できるように変更

Accessのバージョンアップ

Access2003をAccess 最新版の環境へ移行するため、旧Accessファイルのバックアップを取得し、新しいAccessファイルをサーバーへ配置しました。また、Accessのバージョン変更に伴うエラーへの対応も作業対象としました。

MDB形式からACCDB形式への変更

Accessのバージョンアップにあわせて、MDB形式からACCDB形式への変換も作業対象に含まれていました。

データベース形式を変更する場合は、データの保存形式だけでなく、既存のフォーム、クエリ、帳票、VBAなどへの影響も考慮する必要があります。特に、外部ファイルと連携するシステムでは、ファイル形式の変更が既存の処理に影響しないかを確認することが重要です。

Excelからのデータ取得方法を変更

Excel連携処理では、既存プログラムで使用されていた、セルを一つずつ読み取る方法から、範囲をまとめて読み取る方法へ変更しました。

Excelのセルを範囲単位で取得する方法は、Excelとのデータの受け渡しをまとめる実装方法の一つです。今回の修正では、Excelからデータを取得する処理方法を見直しました。

Excelアプリケーションのインスタンスを再利用

Excel連携処理では、Excelアプリケーションのインスタンスを再利用するように変更しました。

インスタンスとは、プログラムから操作するExcelアプリケーションの実体です。今回の改修では、Excelを操作する処理の中でインスタンスを再利用する構成に変更しました。

Excelファイルの拡張子に対応

Excelファイルの読み込み処理については、「.xlsx」形式のファイルが存在する場合はそちらを優先し、存在しない場合は「.xls」形式のファイルを使用するように変更しました。

ファイルの状態 読み込み対象
「.xlsx」形式のファイルが存在する 「.xlsx」形式のファイルを優先
「.xlsx」形式のファイルが存在しない 「.xls」形式のファイルを使用

この変更により、ファイルの存在状況に応じて読み込み対象を切り替える処理となりました。

Accessファイルの分割

今回の対応では、Accessファイルをデータ用と画面用に分け、複数端末での運用を考慮した構成に変更しました。

データ用と画面用のファイルを分離

Accessでは、テーブルを保持するデータ側のファイルと、フォームやレポートなどを保持する画面側のファイルを分けて管理する構成を採用できます。今回確認したACCDBファイルにも、別のデータベースファイルを参照するリンクテーブルが存在していました。

ファイル 主な役割
データ用ファイル テーブルを保持し、業務データを保存する
画面用ファイル フォーム、レポート、クエリなど、データの操作や表示に関わる機能を扱う

このように役割を分けることで、データの保存場所と利用者が操作する画面などを分離した構成にできます。

複数端末での利用を考慮した接続処理

複数端末で利用する構成では、画面用ファイルからデータ用ファイルを正しく参照できることが重要です。ファイルの配置場所や接続先が変わる場合には、リンクテーブルやプログラム内で使用している接続先も確認する必要があります。

管理者向け操作の機能化

今回の改修対象であるAccessとExcelを連携した検査データ管理システムでは、改修前、Shiftキーを使用して起動時に管理者向けの操作を行う方式が採用されていました。今回の改修では、管理者設定が有効な場合にメニュー上にボタンを表示し、そこから管理者向けのデータ取込操作を実行できるように変更しました。

管理者向け操作をボタンから実行

項目 操作方法
変更前 Shiftキーを使用して起動時の管理者向け操作を行う方式
変更後 管理者設定が有効な場合に「品番データ取込」ボタンを表示する方式

管理者向けの操作を画面上のボタンから選択できる構成に変更しました。これにより、管理者向け操作の呼び出し方法が、起動時のキー操作からメニュー操作へ変更されています。

改修費用の目安

対応内容 見積金額
 Accessのバージョンアップ 80万円前後
Accessファイルの分割 20万円前後
管理者向け操作の機能化 10万円前後

※金額は概算です。実際の費用は、システムの構成や改修範囲によって異なります。

Accessシステムの移行・改修をご検討中の方へ

今回は、AccessとExcelを連携した既存の業務システムについて対応した事例をご紹介しました。

Accessシステムの移行では、OSやAccessのバージョンを変更するだけでなく、Excelとの連携処理やデータベース間の接続、管理者向けの操作方法など、既存システム全体への影響を考慮する必要があります。
古いAccessシステムの移行、AccessとExcelの連携処理、複数端末での運用を考慮したデータベース構成の見直しなどでお困りの場合は、現在のシステム構成や課題を整理することから始めることができます。

既存システムの移行や改修についてご相談がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

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